「銀の砂」柴田よしき
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女同士のどろどろの人間模様が描かれた物語。ある時は恋人同士のように、ある時は母娘のように、愛しあい尊敬しあいながらも、互いを憎みあい嫉妬しあい軽蔑しあう・・。きっとこういう関係は女性同士の間にしか存在しなくて、こういう話は女性にしか書けないんだろうなと思った。親を疎ましく思いながらも親元を離れられない女性達のことを少し思い出した。『夫に裏切られ、子供を奪われ、夢をつづることをやめ、鏡の中にいたのは、貪欲でぎらつく目をした、物欲しそうな女だった。藤子はその女を描いた。ある時はその女に人を殺させ、ある時はその女に男を誘惑させ、そしてある時は、その女が惨めにのたれ死ぬ様を描いた。描いて、描いて、書き殴った。まるで復讐のように。憎悪の果ての、破局のように。』悲しい女性の性に触れてみたい人にオススメ。
「銀の砂」柴田よしき
- [2008/08/26 05:53]
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「絶対、最強の恋のうた」中村航
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二十歳前後の爽やかな恋愛を男女両側から描いた物語。
『
少しずつ、少しずつ、大切に育んで。大きくなるものなんかじゃなくても、濃くなるようなものじゃなくても。ただひたすらに育んで、育んで。そう願い続けることだけが、愛情の交換なのかなって、そのとき僕は感じていた。
世界中を回るギブ&テイクの輪の中で、僕はこれからも何かを為そうとするだろう。どれだけ丁寧にやっても、どれだけ慎重であろうとしても、僕の怠惰や欲望は誰かを傷つけてしまうだろう。僕は何度も、自分に失望するだろう。
だけど、なのか、だから、なのかわからない。いつまでも覚えておきたい、と僕は願っていた。満月の下、彼女を通じて降りてきた優しい実感を、いつまでも覚えておきたいと、僕は願っていた。
』
『
昔カナリヤだった私たちは、いろんなやっかいごとを抱えながら、それでも周りの世界を回していかなければならない。なるべくなら機嫌良く、できるなら陽気な感じに。それは昔カナリヤだった私たちの、たった一つの約束だと思う。
私たちはあのころほど無敵じゃない。あのころほど無敵じゃないけど、いつだって私たちは大丈夫だ。男子はいつだってバカで、女子はいつだって欲が深い。男子は溢れるほどの煩悩を抱え、女子は悲しいほど甘い物が好きだ。私たちはいつだって真剣勝負だ。いつだって熱烈大車輪だ。
』
あの頃のあの感じを忘れちゃった人にオススメ。
「絶対、最強の恋のうた」中村航
- [2008/08/26 05:52]
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「空ばかり見ていた」吉田篤弘
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世界を放浪しながら髪を切る「流しの床屋」さんが登場する、緩くしばられた短編集のような物語。村上春樹さんの初期の頃の作品や恩田陸さんの遠野シリーズのようなつかみ所のない不思議な雰囲気。『「本さえ読めれば、あとのことはどうでもいいの」その信条を守るため、彼女は冬のあいだの三ヶ月間、まったく働かないと宣言するまでになった。今年でもう四度目か。寓話の中の賢いアリのように、春から秋までふたつのバイトを掛け持ちして蓄え、秋の終わりに好きなだけ本を買い込んで、自称「冬眠」状態にもぐりこむ。「眠るわけじゃないから、冬読というべきだけど」』『美しさが、しばしば悲しみと共にあるのはなぜか。私はずいぶんそれを考えてきたが、またしても私は答えを出せそうにない。美しさはいつでも永遠であってほしいが、悲しみには終わりが必要になる』せわしない日常からちょっと距離を置きたい人にオススメ。
「空ばかり見ていた」吉田篤弘
- [2008/08/24 22:11]
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「それからはスープのことばかり考えて暮らした」吉田篤弘
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古い映画に出てくる女性に恋をしている青年が、お母さんのサンドイッチを作るサンドイッチ屋さんで、お母さんのスープを作る話。雰囲気がめちゃめちゃイイ。『この仕事のいいところは送り出したものに笑顔が返ってくることかもしれない。中には、かつての僕のように、笑顔を通りこして「本当においしいです」と感心ばかりする人もいるが、思えば会社勤めのころはそんなこともなかったし、いや、笑顔もあるにはあったろうけど、それが誰のどんな笑顔であったかひとつも思い出せなかった。』日々の生活に疲れちゃってる人にオススメ。
「それからはスープのことばかり考えて暮らした」吉田篤弘
- [2008/08/24 17:05]
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「100回泣くこと」中村航
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あっさりとした軽めの恋愛小説かと思いきや・・タイトル通りの寂しい展開にやられた。たんたんとした文章がいい。
『
結局、僕は何とも向き合おうともせず、こうやって酒を飲むだけだった。百日の間、毎晩同じように酩酊するまで飲み、涙を流すだけだった。
』
『
健やかなるときも
病めるときも
喜びのときも
悲しみのときも
富めるときも
貧しきときも
これを愛し
これを敬い
これを慰め
これを助け
死が二人を別つまで
共に生きることを誓いますか
』
好きな人の大切さを忘れかけてる人にオススメ。
「100回泣くこと」中村航
- [2008/08/23 20:28]
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「シャイロックの子供たち」池井戸潤
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大銀行の小さな支店を舞台にした、減点主義の出世競争の悲惨さを描いた物語。シャイロックとはシェイクスピアの「ヴェニスの商人」に登場する極悪非道な金貸しの名前。組織の歯車に徹する者、エリート街道からはずれて焦る者、成績のためにルールを破る者、成績不振で精神が崩壊する者、上司に嫌われて10年以上も不遇の期間を過ごす者、ギャンブルに逃避する者、悪人に利用されて泥沼にはまっていく者。「いったい、ひとの人生とはなんなのか。」著者は元銀行員。こんなような話は実際にいっぱいあるのだと思う。ここまでして銀行そして出生にしがみつく理由はなんなのか。生保営業をしていた時に、あまりに顧客の利益を無視した成績至上主義に嫌悪感を持ったことを思い出した。人生を浪費したくない人にオススメ。
「シャイロックの子供たち」池井戸潤
- [2008/08/10 18:32]
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『「へんな会社」のつくり方』近藤淳也
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はてなの社長さんがはてなについて書いた本。
最近よく思うことがあって、若くて柔軟な経営者じゃないと、本当に自由な会社を作ることはできないんじゃないかと。それを確信させられる内容だった。書かれてることはどれも納得できるものであり、また、ほとんどのことについて考えが一致しており、また、僕が会社で実現したいと思っていることがいっぱいあった。この一致は世代的なものなんだろうか。(僕は彼の4歳上。)
一つ象徴的なエピソードがあってびっくりした。「GoogleのPageRank方式の相互評価」という話が出てきて、これは偶然ぼくが今年になってから会社の査定制度の見直しの際に、会社に提案したものと全く同じだった。(発想自体はまーふつー。)はてなでは実際に採用され全ての内容を社内にオープンにしたらしい。うちの会社では全く反応がなく不採用になった。
今いる会社がはてなのようになるのは無理だし、新しい会社を作る気もないんだけど、せめて今やってる社内のチームははてなのようにやりたいなと思った。開発合宿とか・・自費でやれって言われそう・・
『でたらめさを感じる時はいつも「権力」や「情報の隠蔽」が関係していそうだと気付いたのです。』
『そもそも人生に目的なんて無いのですから、真剣に取り組めるゲームを各自が探さなくてはなりません。』
はてなが「へんな会社」じゃなくて「ふつうの会社」になる日が来るといいなと思う。あと、彼ならほんとうに京都を第二のシリコンバレーにしてしまうかもしれないなと思った。できれば北海道でやって欲しかったけど・・。会社や仕事に閉塞感を感じている全ての人にオススメ。
『「へんな会社」のつくり方』近藤淳也
- [2008/08/06 14:47]
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「オレたち花のバブル組」池井戸潤
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「オレたちバブル入行組」の続編。同期であり仲間であり親友でありライバルであるバブル期入行のバンカー達の物語。こういう感じ好き。同じサラリーマンとして印象に残る言葉がいっぱいあった。『前向きだった二十代。後ろ向きの三十代、俯くだけの四十代。』『基本は性善説。しかし、やられたら、倍返し−−。』『人生は変えられる。だがそれには勇気がいる。』『誰もが内面で「黒」と思うものを、詭弁を弄して「白」にすれば、おそらくは消えない後味の悪さが残るだろう。』『人生は一度しかない。たとえどんな理由で組織に振り回されようと、人生は一度しかない。ふて腐れているだけ、時間の無駄だ。前を見よう。歩き出せ。どこかに解決策はあるはずだ。それを信じて進め。それが、人生だ。』元気のないサラリーマンにオススメ。
「オレたち花のバブル組」池井戸潤
- [2008/08/02 19:19]
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「ウェブ時代 5つの定理」梅田望夫
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梅田望夫さんが、シリコンバレーを中心に主にIT業界から現代の名言を集めた名言集。
「好きな人と働かなければならない。」ロジャー・マクナミー
「インターネットが負けるほうに賭けるな。」エリック・シュミット
「自分がやらない限り世に起こらないことを私はやる。」ビル・ジョイ
That's the way to go! - people in Silicon Valley
グーグルを代表とするシリコンバレーの自由な雰囲気を味わってみたい人にオススメ。
「ウェブ時代 5つの定理」梅田望夫
- [2008/06/21 19:36]
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ビジネスマンが読むべき10+1冊♪
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1)「はじめての課長の教科書」酒井穣
現代の中間管理職のバイブル。GJ!
2)「プロフェッショナルの条件」P・F・ドラッカー
経営の神様が書いた知的労働者必読の書。
3)「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」Scott Berkun
元MSのPMが書いたプロジェクトマネジメントのバイブル。
4)「イノベーションの達人!−発想する会社をつくる10の人材」トム・ケリー
イノベーションというチーム・スポーツのバイブル。
5)「すごい会議」大橋禅太郎
まじですごい会議の実用的な方法論。
6)「闘うプログラマー」G・パスカル・ザカリー
WindowsNTの開発物語。PG,SE,PM必読!
7)「ルネッサンス」カルロス・ゴーン
御存じ日産のゴーンさんのお話。
8)「わが経営」ジャック・ウェルチ
GEの名CEOの経営論。
9)「気骨」呉士宏
IBM,MSで活躍した中国人女性の立身出世の物語。
10)「IE問題の解決」川瀬武志
インダストリアルエンジニアリングと知的生産のバイブル。
11)「とっさのユーモアで切り返せる人、切られる人」キム・ジンベ
なんだかんだ言ってもいちばん大切なのはユーモア。
- [2008/06/01 08:32]
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